ドクターヘリは空飛ぶ救急車

救急医療は、初期対応こそが極めて重要です。

それだけに可能な限り早く現場に到着し、応急処置をしながら病院に運び出さなければなりません。そのため、救急車は緊急車両として、交通法規に縛られない走行が認められています。ただ、それはあくまで現地まで道路が問題なく繋がっている場合に限ります。大渋滞が起こったり、放置自動車や障害物が道を塞いでいれば、到着の遅れは避けられません。

そうした問題点を踏まえて考案されたのが、ドクターヘリです。その切っ掛けは、1995年に起こった阪神淡路大震災になります。当時、戦後最大の被害をもたらしたこの地震は、各地の道路も次々と破壊していきました。そうなると、まだ生きている道に避難する自家用車が殺到するのは当然です。この結果、救急車は走行不能になり、被害の拡大をまねいてしまいました。

この反省から、道が寸断されても現場に向かえる、いわば空飛ぶ救急車が求められるようになります。これが、ドクターヘリの始まりです。1999年には厚生省事業として、試行運用が2箇所で開始されました。以来、毎年のように規模を広げており、2015年には1道1府35県45機まで拡大しています。

ドクターヘリは救急車よりも運用費用が嵩むため、コスト管理の問題も取り沙汰されています。そのため、国が9割負担するなどの施策を推し進めており、現在も拡大中です。ドラマに登場するなど認知も進んでおり、国民の生命を守る上でなくてはならない存在となっています。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *